第二次大戦末期の多摩地域の地図群です。神奈川県と埼玉県の一部を含む、旧北多摩・南多摩地域、及び西多摩郡の一部を網羅しています。戦時都市計画に対応し、最末期まで空中写真測量により作成されていた、比類の無い詳密地形図群、162葉を特別公刊しました。
広大な雑木林の間に散在する桑畑、樹林につつまれた崖線や湧水地帯、網目状に流れる水路、そしてそこここに広がる水田、武蔵野のなかに突如出現した軍事施設、工場と社宅、寄宿舎の群れ、戦時下を象徴する国民学校や青年学校、あちこちに残る竹林や砂利運搬軌道、用水路や窪地、堀・・・土地の履歴と地形の素顔がここにある。
・図葉ごとに現代地図、ワンポイントレクチャー、注記一覧を付す。
・別に総索引図・解題・総索引を併せ付す。
※縮尺:1:5,000 サイズ:菊四裁判(天地30.6×左右46cm) 全1巻
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●戦時期東京西郊を記録した、大縮尺極秘地図群 : 5000分の1の大縮尺地図地形図が地域の素顔を再現
●軍需工場や国民学校、憲兵隊など、消失事象が満載 : ほとんどの工場が軍需生産に従事していた、時代の証言物
●細流・小水路や水車、窪地や微細な谷まで記載 : 湧水地、河川の源流やその地域環境が図化された稀有な記録
●詳密等高線と地類記号により、土地の素顔がわかる : 地域把握の第一歩としての、土地の高低を知る比類ない資料
●宅地開発の初期相を記録 : 学園都市開発や戦時都市計画上の区画整理や耕地整理の実態がわかる
●図葉ごとに、現代地図・注記一覧・図解説を備える : 読図や地図利用上のヒントや見所が、具体的にわかる
●難読地名には読み仮名を付す : 難解な地名だけでなく、地図の旧字・旧かなが読めるように配慮
●地図注記の誤りも必要に応じて解説で触れる : 戦時期の速成図としての欠点を補い、現地調査の混乱を防ぐ
●巻末に解題、参考文献一覧を付す : 地図史、地域史の上から、押さえるべきポイントを概括
●総索引を備え、研究・調査文献資料として完結 : 従来の地図史料の欠陥や不備を廃し、地図史料の標準を指向